税理士による “税金のこと” part1新築マンションを購入すると、どんな税金がかかるの?

名古屋で新築マンションの購入を検討している、会社員のAさん。家族(パートで働く妻と幼稚園に通う子ども1人)と一緒に、末永く、安心して暮らせる新築マンションを探しています。ところが、Aさんはマンション購入を意識し始めたばかり。今のところ、「広さは約80㎡、間取り3LDKの新築マンションを4,500万円くらいで…」といったアバウトなイメージしかありません。そんなAさん、奥さんの「マンションを購入すると、いろいろと税金がかかるらしい…」のひとことが気になったので、まずはマンション購入時にかかる税金について調べてみることにしました。

新築マンションの「購入時」にかかる税金とは?

【1】消費税(しょうひぜい)

消費税は商品やサービスを購入(消費)する際にかかる税金ですが、新築マンションを購入する際にも、もちろん消費税がかかります。一般的な新築マンションの購入時にかかる消費税額は「土地を除いた建物の価格×税率10%」です(土地の価格に消費税はかかりません)。

Aさんが検討しているマンションの販売価格は4,500万円で、そのうち土地を除いた建物の価格は3,150万円です。したがって、消費税額は「3,150万円×10%=315万円」となります。なお、矢作地所のマンションの価格は「税込価格」ですので、消費税について新たに計算していただく必要はありません。詳しくは当社スタッフにお問い合わせください。

さて、新築マンション購入時の消費税は、建物の代金だけにかかるのではありません。「登記」の手続きに必要となる司法書士報酬や、新築マンション購入にローンを利用する方の場合は、金融機関に支払う融資手数料にも消費税がかかります。消費税については「何に、いくらかかるのか?」を、きちんと把握しておきましょう。

令和元年10月1日の消費税の引き上げに伴い、「住宅ローン控除」の延長のほか、「贈与税」の非課税枠の拡大、「すまい給付金」の拡充も行われています。それらの内容もしっかりチェックしながら、ご自身のライフプランや資金計画にピッタリの新築マンションを選ぶようにしましょう。

※「住宅ローン控除」、「贈与税」、「すまい給付金」については、part2以降で詳しくご説明します。

【2】印紙税(いんしぜい)

マンションを購入する際には、売主との間で建物の売買契約書を交わしたり、金融機関との間で住宅ローンの契約書(金銭消費貸借契約書)を交わしたりします。それらの契約書にかかる税金が印紙税です。印紙税の税額については、契約書に記載される金額(マンションの価格や住宅ローンの借入額)で決まります。なお、印紙税は原則として、契約書に印紙税相当額の収入印紙を貼り付ける形で納付します。

不動産の売買契約書の印紙税(1通ごと)

契約書記載金額 税額
本則 令和2年3月31日までに作成される
不動産売買契約書に適用
10万円超50万円以下 400円 200円
100万円以下 1,000円 500円
500万円以下 2,000円 1,000円
1,000万円以下 1万円 5,000円
5,000万円以下 2万円 1万円
1億円以下 6万円 3万円
5億円以下 10万円 6万円
10億円以下 20万円 16万円
50億円以下 40万円 32万円
50億超 60万円 48万円

住宅ローンの金銭消費貸借契約書の印紙税(1通ごと)

契約書記載金額 税額
1万円未満 非課税
10万円以下 200円
50万円以下 400円
100万円以下 1,000円
500万円以下 2,000円
1,000万円以下 1万円
5,000万円以下 2万円
1億円以下 6万円
5億円以下 10万円
10億円以下 20万円
50億円以下 40万円
50億超 60万円

【3】登録免許税(とうろくめんきょぜい)

土地や建物の権利関係を明らかにするためには、「登記」の手続きが必要になります。登録免許税は、登記をする際にかかる税金です。たとえば、新築マンションを購入する場合、まずは「所有権保存登記」の手続きが必要です。

さらに、ローンを利用して購入する場合には「抵当権設定登記」の手続きも必要になります。登録免許税はそれぞれの手続きに対してかかりますが、新築マンションを購入する際は購入と借入が同じタイミングになることから、一緒にまとめて支払うことになります。

なお、「登記簿上の床面積が50㎡以上」などの条件を満たす物件の場合、税率の軽減措置が適用されます。下の表でご確認ください。

土地の所有権移転登記等(令和2年3月31日まで)

登記の種類 本則 軽減措置
所有権移転登記 2.0% 1.5%
所有権信託登記 0.4% 0.3%

住宅用家屋の所有権保存登記(令和2年3月31日まで)

登記の種類 本則 軽減措置
所有権保存登記 0.4% 0.15%

住宅用家屋の所有権移転登記(令和2年3月31日まで)

登記の種類 本則 軽減措置
所有権移転登記 2.0% 0.3%

住宅ローンの抵当権設定登記(令和2年3月31日まで)

登記の種類 本則 軽減措置
抵当権設定登記 0.4% 0.1%

【4】不動産取得税(ふどうさんしゅとくぜい)

不動産取得税は読んで字のごとく、土地や建物といった不動産を取得したときにかかる税金です。税額は「固定資産税評価額」に原則4%をかけた金額になります。ただし、土地および住宅の場合、令和3年3月31日までは軽減税率の特例として税率が3%になります。

また、新築住宅の場合、床面積が「50㎡以上240㎡以下」の場合、固定資産税評価額から1,200万円まで(※令和2年3月31日までの特例)控除されます。
なお、不動産取得税は都道府県が課税する「道府県税」ですので、名古屋でマンションを購入する場合は、愛知県に納めることになります。

新築マンションの「購入後(保有期間中)」にかかる税金とは?

【1】固定資産税(こていしさんぜい)

固定資産税は、毎年1月1日の時点でマンションや一戸建て等を所有している場合、物件の所在地の市町村に対して収める税金(地方税)です。「固定資産税評価額」に税率をかけたものが税額になります。税率は1.4%が標準ですが、市町村によっては異なる場合があります。名古屋市の場合、税率は標準の1.4%です(令和元年11月現在)。
名古屋市では、市税事務所から送付される納税通知書または納付書によって納めることになります。

【2】都市計画税(としけいかくぜい)

都市計画税は固定資産税と同様に、毎年1月1日の時点でマンションや一戸建て等を所有している方が、物件の所在地の市町村に対して収める税金(地方税)です。ちなみに、都市計画税は、道路や公園、下水道などの整備、市街地開発や区画整理事業などに全額が使われます。
都市計画税の税額は、「固定資産税評価額」に上限0.3%の税率をかけた金額になります。この税率も市町村によって異なる場合があります。なお、名古屋市の場合、税率は上限の0.3%です(令和元年11月現在)。納税方法については、固定資産税と一緒に名古屋市に納めることになります。

ここまでが、新築マンションの購入時から購入後までにかかる税金になります。なお、将来、マンションを売却したり、誰かに貸したりするといった場合には、その他の税金がかかってきます。初めてマンション購入を検討する方の多くが、「こんなにたくさんの税金がかかるとは…」と驚かれます。しかし、マンションはそれだけ高額な買い物ということなのです。物件選びや資金計画については、慎重に慎重を重ねて進めていくように心がけましょう。

アドバイスをいただいた税理士さんのご紹介

田代健太郎氏

クロスト税理士法人/代表税理士/田代健太郎 氏
大学卒業後、大手税理士法人などでの勤務を経て、平成26年に自身が所長を務める「田代健太郎税理士事務所」を設立。平成30年に法人化し「クロスト税理士法人」に。税務・会計の専門家として決算申告業務、経営支援業務、独立・開業支援業務、医業経営支援業務などの業務を幅広く手がける。法人に対する支援業務にとどまらず、生命保険・金融資産の検討・見直し、不動産運用に関するコンサルティングなど、個人に対する各種サービスも提供している。
クロスト税理士法人 https://crosst-tax.jp/

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